本展では、イタリア国内の所蔵作品を中心に、日本初公開の《ゴリアテの首を持つダヴィデ》など約10点のカラヴァッジョ作品(帰属作品含む)に同時代の画家たちを加え約40点の傑作・秀作を展示します。激情と苦難に彩られながら、新時代の潮流を導いたカラヴァッジョの芸術の輝きをご覧ください。

《法悦のマグダラのマリア》

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1606年 油彩・カンヴァス

個人蔵

札幌展、名古屋展のみ

《メドゥーサの楯(第一ヴァージョン)》

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1596~1598年頃 油彩・カンヴァス(盾に貼り付け)

個人蔵

大阪展のみ

《執筆する聖ヒエロニムス》

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1605~1606年 油彩・カンヴァス

ボルゲーゼ美術館蔵

©Ministero per i Beni e le attività culturali – Galleria Borghese

《リュート弾き》

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1596年~1597年頃 油彩・カンヴァス

個人蔵

日本初公開

名古屋展のみ

《ゴリアテの首を持つダヴィデ》

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1609~1610年頃 油彩・カンヴァス

ボルゲーゼ美術館蔵

©Ministero per i Beni e le attività culturali – Galleria Borghese

日本初公開

敵対していたペリシテ軍の巨人ゴリアテを、一騎打ちで見事に打ち倒したイスラエルの少年ダヴィデ。旧約聖書「サムエル記」に記された英雄譚がこの作品の主題である。ダヴィデが斬り落として間もないゴリアテの首を左手で掴み上げた様子を、カラヴァッジョはあたかも画面の中のダヴィデが、作品を見る者の眼前にゴリアテの首を晒しているかのように描いた。ダヴィデは勝利者として高々と敵の首を掲げるのではなく、まだ血の滴っている生首を苦渋の表情で見つめている。このゴリアテの顔は晩年のカラヴァッジョの自画像であると古くから認められており、カラヴァッジョにこのような自虐的な表現を描かせた動機は、研究者たちによって様々な推測がなされているものの、未だ謎めいている。